本当の答え

　どこからか来た銃弾で、私の頬は、血で赤く染められた。擦り傷のはずなのに頬が焼けるようにいたい。
「く…そが」
「香奈っ大丈夫か！？」
「翔汰…。大丈夫。ただのかすり傷だよ。
それより…これはなんなの？」
　私は、スピーカーを睨み付けた。頬の痛みを忘れる位心臓が高ぶっていた。
「この学校では年上の人に敬語を使うと教えていないのですか？
まぁいいでしょう。刃向かうようなバカらしい真似をした人はこうなります」
　バシュッ！
「ヒャアァァアアッ」
　悲鳴と銃声が聞こえた方を見ると、柳田がこめかみを撃たれ倒れていた。
「やっ柳田が何をしたっていうの！？」
「感謝してくださいね？アナタ方のための行動なのですから」
「感謝しろって！？友達一人を無条件で殺されて何に感謝しろって言うのよっ
どこにアンタが感謝される要素があるのよっ！」
　別に［友達］だなんて呼べる程の仲ではなかった。あんまり話したことはなかったし、正直嫌いだった。
　それでも、クラスメートには変わりない。いくら関係が薄かったとしても、死んでいい。だなんて存在にはならない。この世界に、死んでいい人なんて誰一人としていない。
「あー。
この銃には殺傷能力なんてありません」