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「どうして?」
僕は疑問に思って聞いた

「どうして?って…
イヤなの?」

「まさか、
イヤなわけ…」

その時、環と目があった

環はにっこり笑っていた
しかし目が笑っていない

「イヤなわけ…?」
続きを促す環

「な、ないじゃないか」

環は反転し僕に
背をむけ頷き

「そうね。そうよね」

そしてまた反転し
僕の手を取って

さあ、一緒に学校に行こ?
と言った

「ああ」と
僕は頷いて歩き出した

環と歩く道は
今までも何度も
歩いているのに

まるで知らない道で迷子
になってしまったほどの
不安で埋め尽くされていた
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