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「うっ」

マンガとかなら
バキッという擬音が
付いているだろう

頬を殴られた

「俺達は通報しろ
とは言ってねぇ」

携帯は手元から落ち
ジュースと缶が

近づいてきた彼女の
足元まで転がっていった

環は足元の
ジュースを拾い上げ

ゆっくりこちらへと
向かってきた

男達は僕を殴ったことで
気が大きくなっていた

僕もあんな事になるならば
止めていた

環は連中を睨み付け
1人ずつの顔に
拳を喰らわせた

今度は擬音ではなく
リアルで『バキッ』
っといった

確実に骨が折れただろう

その時の環の
顔は裸足で逃げ出すほど
恐ろしかった

事実、彼らは
すぐに逃げていったし
僕は靴を脱いで
その場から立ち去った

理由は殴られた時に
足ひねったからだが
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