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「うわぁぁぁッッッ」

僕は家を飛び出した

行き先もなく

ただただ僕の家から
離れるために走った

気づけば見たことがある
景色だった

昔よく来た…恵美の家

早朝から迷惑だろうが
昔の恵美は許してくれた

恵美の家まで走っていく

するとドアが開き
恵美が顔を覗かせる

「入れてくれッ」

と叫ぶと

ためらいなく恵美は家へ
入れてくれた

後ろ手で鍵を閉める

「環が…環が…」

僕はそう呟く
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