こっちを向いてよ、ダーリン!

夢とオーバーラップして、加速度を上げる鼓動。


あの腕が。あの指先が。あの唇が。
私の身体に……。


――ダメ。想像しただけで頭が変になりそう。


「なんでもないっ。着替えるから出てってよ」


圭くんの歪めた顔にさえドキっとする心に蓋をするように、強気に言い放った。

それなのに……


「そういう言い方はないんじゃないか? 大きな物音がしたから慌てて来てやったというのに」


躊躇いもせず近づき、ベッドから転げ落ちた私の腕を取って体勢を立て直してくれた。
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