こっちを向いてよ、ダーリン!
首を振って、とりあえず小さく「ごめん」と呟いた。
居候の身らしく、朝食はもちろんのこと、家事一切を請け負っている私。
今日のように講義が午後の日であっても、早起きして圭くんに朝食を作るのが役目。
そうでもしないと、強気な姿勢でここに置いてもらえない。
圭くんのそばからは離れたくない。
その一心で。
「気にするな。でも、空腹が原因でどこかで倒れたら、沙羅のせいだな」
そうやってまた意地悪な目をする。
「ヒドイっ」
だいたい、一食抜いたくらいで倒れることなんてあるわけがない。
大袈裟に脹れっ面をしてみせた。