こっちを向いてよ、ダーリン!

淹れたてのコーヒーを先生の前に置きながら、マスターが私に加勢してくれた。


「いじめてなんかないですよ。可愛がってるんです」


先生の可愛がり方は、小学生レベルだ。


「今日はお休み?」


亜紀さんの質問に、コーヒーを飲みながら首を横に振る。


「これから夜勤なんです」

「まぁ、大変ね、土曜日なのに」

「医者に、土日も祝日もあまり関係ないですからね」


そっか。
今まであまりイメージできなかったけど、先生の受け持ちは学校だけじゃないのだ。

結構真面目に医者やっているらしい。

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