こっちを向いてよ、ダーリン!
圭くんが⁉︎
……看病疲れ?
『……何かあった?』
何も知らなかった私に、アリサさんは心配そうに尋ねた。
「あ、いえ……その……」
何て言ったらいいのか、分からなかった。
圭くんに恋人ができたこと。
私があの家を出たこと。
そういったことを圭くんからアリサさんに何も話していないのなら、私がどうこう言うべきことじゃない気がするから。
『ケンカでもしちゃったの?』
「……いえ」
返答に困ってしまう。