こっちを向いてよ、ダーリン!

ついさっき別れてきたオトコと言ったら、ホント最悪だった。

デートコースはおろか、レストランに入れば自分の食べたいものさえ決められない、優柔不断の典型。
主導権を放り投げて、私のあとについてくるだけ。

仮に私が保育士だとしても、あのオトコの相手は無理。

絶対無理。
断固そう言える。


「で、エッチは?」


茜の口から飛び出るストレートな質問は慣れているけれど、その唇がいけない。

ともすれば、女の私でも引き寄せられてしまうほどプリっとした唇。
そんなエロティシズム満載の唇から、卑猥な質問が出てくるだけでゾクゾクしてしまう。
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