こっちを向いてよ、ダーリン!
次々に起こる想定外の展開に、頭がついていけない。
どうして圭くんの腕の中にいるのか、正直まだ理解できなかった。
こうして迎えに来てくれたのは、大切なママの娘だから。
保護者としての責任だとも思えた。
その時ふと、耳に伝わってきた圭くんの鼓動。
それが、やけに速いことに気付いて、圭くんを恐る恐る見上げる。
「まだ分からない?」
優しく聞かれて、ドキンと胸が反応した。
「……本当に?」
頷く圭くん。
「本当の本当に?」
「……ああ」
「100%本当に?」