こっちを向いてよ、ダーリン!

年上ならばいいというものでもない。
それは単なる結果。
圭くんがたまたま年上なだけ。


「でも確か、校医……っておじ、いちゃんらった……れしょ?」


あ、あれ……?
呂律が回らなくなってきたけど、どうしてだろう。


「それがね、若い先生にバトンタッチしたんだってよ。女の子たちが騒いでるのを聞いたの」

「ふ、ふーん……」


茜の声は何だか遠くに聞こえるし、頭は朦朧としてきた。

……なんで?


「沙羅? ちょっと、どうしたの? あ! まさかお酒飲んだ!?」

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