こっちを向いてよ、ダーリン!
「で?」
「で? って?」
「どうだったのかって聞いてるのよ」
これには首を振って答えるしかなかった。
何というか、こう……自己中心的なエッチとでも言おうか。
私のことを全く考えない、マイペースで自分本意。
それなら、一人エッチでもしてなさいというところなのだ。
「ようするに、下手だったわけね。それなら、沙羅がご指導して差し上げれば良かったのに」
皮肉を言う。
唇を尖らせる私に、茜は有名な雑誌モデルのように口角を上げてニッと笑って見せた。
「沙羅はファザコンなのよね」