こっちを向いてよ、ダーリン!
◇◇◇
頭が重い。
まるで、鉛の帽子でも被っているみたいだ。
離れれば、圭くんへの想いは薄れていくと思っていたのに、寝ても覚めても圭くんの顔が心の奥底から離れてくれなくて、おかげで睡眠不足で疲れがたまっていた。
これじゃ、一緒に暮らしているときの方がずっとマシ。
そう思えるくらい、想いは膨らんでいた。
もうダメだ。
我慢の限界。
次の講義が始まるまで、医務室で休ませてもらおう。
別の授業をとっている茜と別れ、カバンを抱えて医務室へと向かった。
「失礼します……」