こっちを向いてよ、ダーリン!

先生に助けを求めて目配せをしてみるけれど、こっちの意図なんて全く通じていない。

肩をすくめてニヤニヤと笑うばかりだった。


……先生ってば、絶対におもしろがってる。


だからといって、ここで退いていたらカッコがつかない。


「もうあそこには帰らないんだから。圭くんだって、その方が好都合じゃない」

「残念ながら、健二は年下の女に興味はないんだ」

「えっ……」

「だから、沙羅が彼女になるのには無理がある」


驚いて先生を見ると、先生は照れ臭そうに頭の後ろをポリポリと掻いていた。


……なにそれ。
揃いも揃って、年上の女が好きってこと?

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