禁断恋~夜風に想いをノセテ~
癌って・・。
ありえねえし。
マジで言ってるのかよ?
そんなん・・明になんて言えばいいんだよ。
『風。』
頭を抱える俺の肩に夜は手を置いた。
『・・久実ちゃんの身内の人は兄だけです。多分もう少ししたら来ると思うんですけど。』
『そうですか・・。では、後で私のところに来るように言っていただけますか?』
『わかりました。』
明にも久実ちゃんにもなんて言えばいいんだよ。
なんで・・。
よりによって久実ちゃんなんだよ。
なんで。
明と久実ちゃんは苦しみばっか抱えなきゃなんねぇんだよ。