禁断恋~夜風に想いをノセテ~

『きゃぁ!涼しい~!』


坂を下ると俺の後ろで夜が叫んだ。

確かに涼しいな。

でも前からの風がすごくて息がしづらい。


『なんか夜風っていいよね!』


坂を下りきると夜がそう言った。


『そうだな。』


夜風・・か。

俺は結構前から“夜風”って言葉が好きだ。

それは・・・。

俺と夜の名前が一緒になってるからだ。


『夜風と言えば・・。北海道に行ったの思い出すよね。』


北海道・・。

家族旅行で北海道に行ったとき“夜風”っていう旅館に夜と2人で泊まった。

んで・・・。

夜と俺は心も体も結ばれた。


『ああ。夜のあ~んな顔とかこ~んな顔とか見れたしな』

『な、ばかぁ!』


夜の表情はわかんないけど俺の後ろできっと赤面してんだろうな。

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