夫婦の定義──君が僕のすべて──
仲良くコートを選んでいると、店員や買い物客からの視線を感じて、レナは照れ臭そうにうつむいた。

「やっぱり、見られてるね…。」

「いいじゃん、他の店じゃないんだから。」

「じゃあ、後でユウにも選ぼうかな。」

「えぇっ…。オレはいいよ。」

「ダメです。私もユウの服、選びたいもん。」

レナは、ユウがイメージキャラクターをしているメンズファッションのポスターを見る。

(モデルのユウも、カッコいい…。)

「コート、どうする?」

「うーん、どっちにしようかなぁ…。ユウ、決めて。」

「そうだなぁ…。」

ユウはハンガーからコートを外して、レナに着せる。

「うん、やっぱり似合う。これにしよう。」

ピンクベージュのコートを着たレナを見て、ユウは満足そうに笑った。

「ユウがそう言うなら、これにする。」

レナも鏡に映った自分の姿を見てうなずいた。

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