夫婦の定義──君が僕のすべて──
「どうして…そんな事するの…?!」

レナは涙を流しながら、悲しそうに呟く。

(レナ…あの時の夢見てる…?)

ユウはレナを抱きしめて、優しく頭を撫でる。

「ごめん…もう、あんな事しない…。ごめん、レナ…。怖がらせてごめん…。」

何度も何度もそう言って、ユウはレナを抱きしめた。



いつしかレナは、涙を流しながら眠った。


ようやく落ち着いて眠ったレナを、ユウはただ抱きしめる事しかできなかった。


(もう十何年も前の事なのに…夢を見てうなされるほど、オレはレナに怖い思いをさせてしまったんだ…。)

ユウはレナをそっとベッドに寝かせて、布団を掛けてやると、小さな声で呟いた。

「怖がらせてごめん…レナ…。」

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