夫婦の定義──君が僕のすべて──
「いやーっ!!」

レナの傍らでうたた寝をしていたユウは、レナの突然の大きな叫び声に驚いて目を覚ました。

「レナ?!」

「嫌…死なないで…ユウ…。」

「えっ?!」

「ユウ…死なないで…。」

ユウはレナを強く抱きしめる。

「レナ、オレはここにいるよ。レナを置いて死んだりしないから…。」

ユウの腕の中で、レナが涙を流して呟いた。

「ごめん…ちゃんと…ユウの赤ちゃん…産むから…。どこにも行かないで…。ユウの…赤ちゃん…産むから…。ごめんね…ユウ…。」

(えっ?!)


一体どんな夢を見ているのか、レナは何度も謝って、ユウの赤ちゃんを産むから、とくりかえす。

「レナ…。」

ユウはレナを抱きしめながら、優しく背中をさすった。

「レナ、無理しなくていいんだ。オレはレナがいてくれたら、それだけでいいんだよ。」

「嫌だよ…。怖い…。やめて…。痛い…。ユウ…。」
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