夫婦の定義──君が僕のすべて──
それからユウとレナは、カウンターの下で手を握り合ったまま、静かにお酒を飲んだ。

泡盛のいろんなカクテルが珍しくて、いつもよりたくさんお酒を飲んで、バーを出て部屋に戻る頃には、二人とも足元がふらついていた。

「結構飲んだな…。」

部屋に戻るなり、ユウはベッドに倒れ込む。

レナは、ユウの傍らにそっと腰掛けた。

少しの間、目を閉じて考えていたユウが、静かに目を開いてレナを見つめた。

「レナ…さっき言ってた…消えてしまえたらいいって…死んでしまえたらって事?」

ユウの問い掛けに、レナはためらいがちにゆっくりとうなずいた。

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