夫婦の定義──君が僕のすべて──
翌朝。


(ん…レナ…。)

久し振りに心地よい温もりを隣に感じながら目覚めたユウは、ゆっくりとまぶたを開き、そこにレナがいる事を確める。

レナはまだ気持ち良さそうに、スヤスヤと寝息をたてている。

ユウは、すぐそばにあるレナの寝顔を愛しそうに見つめて微笑み、そっと髪を撫でた。

(やっぱりかわいい…。)

夕べは二人とも、随分酔っていたと思う。

そのせいで、いつもならしないような無理な事をしたかも知れない。

“息ができなくなって死んじゃうかも知れないよ”とユウが言った時、レナは確かに、“いいよ”と言った。

(あれって…死んでもいいからオレに抱かれたかったって事?それとも、どうせ死ぬなら、オレの腕の中で死にたいって事?)

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