夫婦の定義──君が僕のすべて──
「いやね…。レナさんと会話してたでしょう。ユウさんにはレナさんの言ってる事が、ちゃんとわかるんですね。」

「えっ?普通にわかるでしょう?」

「いやいや、全然わかりませんよ。大きくハッキリ口を動かしていても声がないとわかりづらいのに…。レナさんは小さく口元を動かしているだけなのに、ユウさんにはレナさんの言ってる事がハッキリわかるんだなぁと、みんなで感心してたんですよ。夫婦の絆ってやつですかねえ。」

ユウは照れ臭そうに頭をかく。

「そんな大層な事じゃないですって。物心つく前から一緒にいますから。」

謙遜したものの、ユウは少し誇らしい気持ちになった。

(オレがレナの夫だって…オレとレナが、夫婦として認めてもらえたって事かな…。)

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