夫婦の定義──君が僕のすべて──
「離せ!!なんで止めんだよ!!」

「ユウ、オマエの気持ちはわかる。でも手を出したらオマエの負けだ。」

「でも、コイツがレナを…!!」

「これ以上騒ぎが大きくなると、余計に奥さん悲しませる事になるぞ。」

ハヤテがユウをなだめる。

シオンからユウをどうにか引き離すと、タクミがスマホを取り出し、カメラで写真を撮る。

「オマエら、未成年だよな。飲酒喫煙は成人になってからだ。」

「あっ…!!」

飲酒と喫煙の現場をタクミに押さえられたシオンは、途端に慌て始める。

「慌ててももう遅い。さっきの会話も、全部録音した。今、オマエらの事務所やらマスコミ関係者に、データ送ったから。」

タクミがニヤリと笑う。

「ついでにいい事教えてやる。オレの親父は、警視総監だ。ちなみに母親は弁護士で、兄貴は政治家だ。オマエの今後が楽しみだな。」

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