夫婦の定義──君が僕のすべて──
クリスマスが目前に迫ったある日の朝。

相変わらずレナは空腹になると気分が悪い。

(朝は特につらいんだよね…。)

もそもそとベッドの中で寝返りを打つと、隣ではまだ寝息をたてているユウが、いつものように長い腕でレナを抱きしめる。

「んー…レナ…。」

寝言でレナの名前を呼ぶユウに、レナは思わず微笑んで、優しく頭を撫でる。

(ユウかわいい…。)

そして、お腹をそっと撫でる。

(おはよう、赤ちゃん。)

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