夫婦の定義──君が僕のすべて──
レナは建ち並ぶたくさんのお店を眺めながら、ぼんやりと歩く。

(せっかくの休みにわざわざ出てきて、何も買わずに帰るって言うのも…。)

しかし、これと言って特に欲しい物や必要な物があるわけでもないので、結局レナは食料品売り場に向かって歩き出した。

(結局、こうなるんだな…。ユウと一緒なら、いろんなお店を見てまわるだけでもすごく楽しいのに…一人だとやっぱりつまんない…。)

レナは今日は午前中から音楽雑誌の取材のために出掛けたユウのことを思い浮かべた。

その時、レナのスマホの着信音が鳴った。

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