制服なんて




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あの後、他愛ない話をした。私達がちっちゃかった時の話。


今思えば愛しいと思える内容だ。


5歳も離れているから、当然先にどんどんと行ってしまう哲二。


哲二が中学に上がったときランドセルをしょった私がワンワン泣いていたらしい。


って、覚えてないみたいに言ってるけど実際はよく覚えている。


たった1年間だけの哲二との小学校生活。


別々にちがう場所に通わなければならいうえに、学校で哲二の姿が見れなくなってしまう。


それが凄く寂しくて悲しかった。



「“てっちゃん、行っちゃヤダー!凛も行くっ!!”ってお前泣いて大変だった。」


クスクスと懐かしむように目を優しく細める哲二。


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