雷獣
うん、いい感じ。
お皿によそいテーブルへ運ぶ。
「いただきます。」
昨日あんなにどんちゃん騒ぎをしたから急に一人が寂しく感じる。
病院も個室だったからそんなに変わらないはずなのにそう感じるのは
ドア1枚開ければ看護師さんとか”誰かしら”状況とは違うからかな?
そんなことを思いながらご飯を食べ進める。
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「ご馳走様でした。」
空になった食器を下げ水につける。
ソファーで一息つきたいけどゆっくりしちゃうよなー。
このまま気合を入れて23時まで違う科目やってお風呂入って寝よう。
寝室から今度は2日目の家庭科と生物を持ってきた。
家庭科は教科書しかないから内容薄くて危ないかもな。
岳人を信じてプリントが来るのを待つしかないよね。
さて始めようと思ったらインターフォンが鳴った。
画面を見ると夏惟先輩がファイルを持って玄関前にいる。
“応答”を押しながら今開けますと伝える。
ガチャ。
「夏惟先輩、どうしたんですか?」
「ごめん、勉強の邪魔をしてしまったら、これ」
そう言われ受け取ったファイルの中身を見るとそこには答案用紙が入っていた。
答案用紙から視線を夏惟先輩に戻すと
「俺が1年の時の期末のテスト、試験範囲はそんなに大まかに変更はないと思うので
模擬テスト的な感じで勉強できるんじゃないかと思って家から持ってきたんです
が、いらないですかね?」