雷獣
風翔先輩が毛布から顔を出して脅かしたのが私だと知ると
「遥香‼もう、それは反則だよ!心臓止まるかと思ったじゃんか」
風翔先輩が毛布から顔だけ出して怒ってるけど全然怖くないしむしろ可愛い...。
その声を聴いてソファーから落ちて手で目を覆ってる岳人がそーっと指の隙間から私を見る...。
そして
「ふざけんじゃねぞ遥香!!お前なぁ~!!」
そう言いながら立ち上がり私の所にずんずん歩いてくるが
私の前に拓哉先輩が立ってくれてガードしてくれてる。
「拓哉、どけ!!こればっかり遥香でも許せねー!!」
相当怖かったのかなかなか温度でキレている岳人。
それを見て私は”怖い”って感情よりも”懐かしい”と思った。
前にも岳人をキレさせたことがあるって事??
「まぁまぁ、提案したのは俺と夏惟だからはるにあたるのはやめてね」
拓哉先輩が圧で岳人をなだめる。
その間に夏惟先輩が映画を停止して私に何飲むか聞いてくれた。
「午前ティーってありますか?」
「ありますよ。」そう言いグラスに注いでくれる。
風翔先輩が私の服の袖をつかみながら
「遥香はいつ来たの?全然気が付かなかった。」
「一応ピンポンは鳴らしたんですけど、映画見てたら気づきませんよね」
困り顔で風翔先輩が
「え?なってないよ?」