雷獣
夕日が沈み辺りがすっかり暗くなり風も寒さが増し
洸希の煙草も、もう6本目に入ろうとしてる時に遥香が涙を拭いながら立ち上がる。
「よし、スッキリした。」
そう言った遥香の目は赤くはれていたがスカッとした笑顔だった。
そんな事は気にせず洸希は
「んじゃ車戻ろうぜ、寒すぎるわ」
と両腕をさすりながら足早に車に戻っていくので遥香も慌てて洸希の後を追い車へ戻る。
車に戻りエンジンをかけて暖房をMAXにする洸希を見て
クスクス笑う遥香。
「んだよ。」
「いや、そういえば寒いの苦手だったよなと思って。」
「お、プチ情報まで思い出してきたか??」
「こんな記憶に繋がるきっかけがあればね....。」
「俺より拓哉さん達の方が長くいる時間ながいんだから必ず思い出すって。」
な?と言いながら車を走り出し海を後にする。
しばらくしたあと洸希がコンビニに寄る
「ここで待ってて。」
そう言い車を降りてコンビニへ入って行った。
数分後コンビニから出てきた洸希の手には飲み物があった。
両手がふさがっているようなのでドアを開けてあげるとサンキュー言いながら
車に乗り込んできた。
「はい。」
そう両手の飲み物を私に手渡す洸希。
「こっちがカフェオレ、んでこっちは目を冷やす方」
温かいん飲みものと冷たい缶ジュースをくれる洸希。
冷たい缶にはタオルがまかれて
缶ジュースは後で飲めるように私の好きな”オレンジジュース”だった。