雷獣
「遥香は?」
「今薬飲んで寝たところ。」
「あいつ本当に送ってきてくれただけ?信用ねーんだけど。」
「紫虎の中では一番マシなメンバーですが....。」
「やっぱり常に誰かが付き添わなきゃだめだな。こんなに頻繁に記憶の事で体調不良をおこしてんだ傍に居なんきゃ危ない。」
拓哉のその提案に頷く3人。
「俺はクラス同じだし基本は遥香と行動するようにする。」
「放課後は洸希の車に誰か一緒に乗ることだな。」
「倉庫に来て変えるときも誰かしら送って行った方がいいよね、むしろ拓哉が一緒に帰った方が皆安心すると思うんだけど...。」
「いや、紫虎との蹴りをつけたいからそっちの作戦を練りたい。その方が安心できるだろ。夏惟、情報集めておいてくれ。」
「分かった。すぐに動く。」
「お前らも覚悟しといてくれ、遥香が寝てる間にあいつらにも話してくる。」
そう幹部室を出て階段を降りる拓哉。
カンカンカンカン。
「いる奴らだけでいい、聞いてくれ。情報が集まり次第、紫虎と決着をつけようと思う。あいつらとは先代のころからやりやってきたが未だ決着がついていない、
この意味を考えてほしい。生半可な覚悟で挑むやつは降りろ。ケガなんてもんじゃ済まねーから。ついてこられる奴だけついてきてほしい。」
「降りる奴なんていないっすよ。」
「そうです、紫虎と決着をつけたいと思ってるのは総長だけじゃないっすから‼」
そうっすよ!とあちこちから声がかかる。