雷獣
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コンコン。と言う音でうっすらと起きる遥香。
「はる?はる、もう夕方だけど.....。」
その声にまだ夢かなと思うだって私の部屋に拓哉がいるわけない。
そのまま夢の続きを見ようと寝返りをする。
あ...足が寒い。と思ったらふわりと毛布がかかる。
夢でも拓哉は優しいままだな....。
ふと頭を撫でられる感触。
この手、安心する。そんな感情に浸ってたら
「ねぇ、はる?好きだよ?だから早く俺の事思い出して....。」
と聞こえた。
思い出して??思い出をって事?でもそれなら思い出って言わない?
考えていたら頭にキスをする感触。
ん?夢じゃない??
覚醒すると同時に拓哉が部屋を出て行く。
ベットに横になったまま目を開ける。
さっきキスされたところに手で触る。
夢じゃない........。てか、寝る前もどさくさに紛れてキスされなかった!?
”俺の事を思い出して”
雷獣の総長、学校の先輩それ以外の関係性があったってことだよね.....。
でも”キス”される関係って1つしかないよね.....。
でも拓哉からそんなの一言も聞いてないから聞けるわけない‼
違った時恥ずかしすぎでしょ‼
え?聞くの?”私の彼氏でしたか?”って??
聞けるわけがなく頭を抱えて悶々とする遥香。