雷獣

しばらくしていい匂いが部屋中に広がる。

「お待たせ。」
そう出てきたのは.........。

「きのこと醤油バターのパスタです」
きのことベーコンが入っていて仕上げに大葉が散らしてあるパスタだった。
大葉まであるとは倉庫の冷蔵庫は誰が管理してるんだろ......。
夏惟の女子力に驚かせられながらいただきます。と食べ始める

「おいしっ。」
お店顔負けの味だった。
ササっとこんなクオリティー高いパスタを作れるなんて流石すぎる
味の美味しさや手際の良さに感動しながら完食する。

「ご馳走様でした。ほんと美味しかった、ありがと夏惟。」

「口にあったようでよかった。」
シンクに運ぶと後でまとめて洗うからいいよと
お皿洗いまで引き受けてくれた夏惟にはもう頭があがらなかった。

その後は風翔と一緒にゲームしたりまったりと過ごした。
17時を過ぎると拓哉が帰ろうかと声をかけてきた。

「え?もう?いつもより早くない??」
そう、いつもは18時半ぐらいまで倉庫にいたのに今日はまだ17時になったばかりだ。

「今日はこの後用事があるから。」
拓哉がそう言うと部屋の空気がピリッとなる。
いつもと何かが違う。
< 207 / 288 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop