雷獣
「ねぇ、はる」
「ん?なに?」
ドアをでる前にクルっと振り向いて遥香と目線を合わせる
「はるはまだお酒に慣れてないから夏惟が出すお酒飲むのは3杯までな」
「え~3杯!?もう少し飲んでも明日にはひびかないよ~」
「週4で飲んでた頃とは違うんだから急に飲みすぎるのは良くないよ。」
「私、週4で飲んでたんだ.....分かった。なれるまでは少しで我慢するよ~」
すねる遥香の頭をポンポンっとすると行こうかと言う拓哉
拓哉に続いて部屋を出る遥香。
校門にはもうそれぞれのバイクに乗っている岳人と風翔
夏惟の姿が見えないから夏惟は車かな?
「拓哉は何で帰るの?」
「はるはどうしたい?」
「私はだいぶ気温も下がって寒いから車がいいな。」
「じゃ、俺も車に乗るよ。」
そう言いながら階段を下りて車が止まっている所まで行く。
車を見るとすでに夏惟が助手席に、運転手はいつもと同じ洸希がいた。
後ろのドアを開けて乗り込む拓哉と遥香。
車内は暖房が効いていて温かかった。
「わり、待たせたか?」
「いや、大丈夫っすよ。じゃ拓哉さん家でいいんですよね?」
「あぁ」
「分かりました、じゃ出ます。」
その声の後