雷獣

「はーい」
ドアの向こう側から声が聞こえる。
ガチャ。
「遥香、おはよー。」

「おはよう、風翔」

風翔がドアを開けてくれたのでおじゃましまーす、と言いながら入る。

リビングに行くと夏惟はパソコン
岳人はソファーを占領しながら携帯ゲーム
拓哉の姿が見えなかったので夏惟に聞こうとすると奥の洗面台につながるドアが空き
半裸で髪を拭きながら拓哉が出てきた

「あ、はる。おはよ。」

「おはよう、え?今起きたの?」

「あれから二度寝して今、シャワー浴びてたところ。
はるは良く寝れた?二日酔いはない?」

「うん、スッキリ。特にないかな?みんなも結構飲んでたけど
二日酔いしてないの?」

「俺と夏惟はないけど。」
と拓哉に続き

「俺、頭痛いから大声パスな」
眉間にしわを寄せながら変わらずゲームを続けてる岳人。
頭痛いならゲームなんかしなきゃいいのに

「僕はさっき薬飲んだところ、でも寝起きよりかはずいぶんマシかな」

やっぱり夏惟と拓哉は強いんだと
再確認したところで夏惟にお願いをしてみる

「夏惟、あのね......体調良いんだったらその~.....」

「ん?あぁ、そろそろお昼の時間だし食べてないなら食べる?」
察してくれたのか私が欲しかった答えをくれる夏惟。

「うん!食べる‼」
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