雷獣



「え?え??」

「遥香の携帯壊れちゃってて、修復不可能って言われたから
新しいの契約してきた。機種、これでよかった?」

いやいや、私が持ってたのより新しいタイプだと思いながら

「え、いや大丈夫です、確かに不便だけど連絡する相手は祖父ぐらいなんで
したの公衆電話ですみますし」

「でも、俺達が遥香に連絡したいからさ、受け取ってくれる?」
「俺達の連絡先とLINEEいれといたので」
そう拓哉と夏惟に言われ受け取るまで引き下がらないなと思ったので


「わかりました、でも私が退院して自分で契約出来たらお返ししますからね!」
その時解約金含めて精算させてくださいと遥香が強い瞳で見てくるので
拓哉も降参してわかったよ、と言ってくれた。

「じゃ、今度こそ行ってくるね」

「はい、本当にありがとうございます」
「いいってー、行ってきますー」

「はい、行ってらっしゃい」
そう優しい笑顔で見送る遥香に4人ともある光景を思い出していた。
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