雷獣
その後はみんなたわいもない話をして、面会終了時間が来ていた。
コンコン。
「そろそろ面会時間終了です」
「分かりました」
返事をして帰る準備をする4人。
「じゃ、遥香また明日ね。」
「あ、あの1つ聞きたいことがあるんですけど。」
「なに?」
全員ががいるところで聞きていいのか戸惑ったけど自分が思ってなかった時2人きりだとどうしていいか分からないからこのまま聞くことにした
「拓哉先輩が私の事を時々”はる”って呼ぶのに特別な理由ってありますか?」
そう聞いていながら恥ずかしくなった。
”特別な理由”ってなんだし///
でも、疑問だった。
岳人や夏惟先輩、風翔先輩は必ず”遥香”って呼ぶのに対して
拓哉先輩はたまに私の事を”はる”って呼ぶ。
しかもなんだか大切そうに呼ぶからもしかしたら・・・って
「んー、特別な理由ね.....ないよ。もしかしたら恋人かと思った?」
特別な理由がないうえに”もしかしたら”と思っていた事まで言い当てられて
恥ずかしくなって思いっきり布団を被った。
「俺が呼びたくて呼んでるだけなんだけど.....嫌だった?」
布団がもぞもぞと動く
「じゃ、これからもそう呼んでいいかな?」
「........ハイ。」
布団の中から小さく返事が聞こえる。
「よかった。聞きたいことはそれだけ?」
「........です。」
「じゃ、また明日来るね。」
そう聞こえるとドアが閉まる音がした。