雷獣

翌朝、先輩が来る前に荷物をまとめてすぐに運び出せるようにした。

朝ごはんもしっかり食べて精算も済ませる。

10時半になると拓哉先輩が病室に来た。

「はる、おはよ~」

「拓哉先輩、おはようございます」
いつもなら何かと言い合いをしながら入ってくる
岳人と風翔先輩、それに夏惟先輩もいなかった。

「あれ?3人は?」

「今日は予定があるみたいで」

「そうなんですね」
いつも2人がいると賑やかで楽しいのに2人がいない事ですごく静かだから
少し寂しいと感じてる遥香。

「どう?準備は終わった?」

「はい、昨日のうちにしたのもあるのでそんなには」

「そっか、じゃ早いけどもう行く?」

「あ、それならお願いがあるんですけど」

「なに?はるのお願いなら何でも聞くよ?」

「あ、なら家の冷蔵庫何もないので買い物して良いですか?
あっても食べれないと思うので」

「もちろん、どこのスーパーがいいか教えてくれたら寄るよ」

「ありがとうございます!家の近くで大丈夫です」
じゃ、行こうかと荷物を持ってくれた。
ナースステーションを通るとちょうど小暮さんがいた

「小暮さん!」
声を掛けると近くまで来てくれた。

「長い間お世話になりました!私が寝ている間もほんとありがとうございました」

「いえいえ、退院おめでとう。元通りに歩けるようになってよかったわ」
元気でね。小暮さんは業務に戻っていった。
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