雷獣

「いや、他にも飲む人は居たんだよ。はい、最初はそんなに強くないのからね」

そう出してくれたのは見た目はオレンジジュースのようなもの

「これは”ボッチ・ボール”っていうカクテル。
オレンジジュースで割ってるからオレンジ色なの」

「わ、アーモンドの匂いがする不思議...」
一口飲んでみるとフルーティーな甘い味の.....

「ジュースみたい...。」

「でしょ?で、次はどんなの飲みたい?」

「じゃー、さわやかなので」
了解。と言うと今度は透明な瓶を出した。

「お待たせしました。ソル・クバーノです。」

次に出されたのはグレープフルーツがグラスを蓋していて
白濁色のカクテルだった。

「これはグレープフルーツとホワイトラムを使ったカクテルだよ。
さっきより度数が高めだけどさわやかだし飲めると思うよ」

「いただきます。」

グッと飲むとグレープフルーツの酸味と苦みが口に広がった。

「ん、少し苦いけど美味しい。」

カウンターに肘をつきながらニコニコする夏惟先輩。
なんだかいつものポーカーフェイスが崩れて拓哉先輩みたい。

「そんな見られてると飲みにくいんですけど.......。」

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