雷獣

「どんなやつがいい?」

「それ飲んであと1杯飲んで寝たい感じ、甘い奴じゃないのがいいな」

「おけ、んじゃこれかな」
そう取り出したのは茶色の瓶で”MYERS’S RUM”と書いてあった

「あ、それ好きだわ」

「拓哉が気づいてないだけで今までにも何度か出してるよ」

「そうなの?」
そうだよと言いながらショットグラスを出す夏惟

「そのグラスあんまり使う時ないだけど俺、好きだな」

夏惟が手に持っていたのは六角形のショットグラス。
コップに気泡が入っていて底の方に淡い色がついてる。
夏惟が持っているのは青色、俺の左耳についてるフープピアスも青。

別に俺が色を決めたわけじゃなくて
はるが俺達のイメージカラーを決めてくれたからそれを気に入ってるだけ。

夏惟の左耳には紫色のフープピアス
シンクに置いてある橙色と緑色のショットグラスは風翔と岳人のもの

そして食器棚に入ってる紫色のグラスの隣に置いてある桃色のグラスは、はるのグラス。

グラスは、はるがオーダーメイドで作ってくれて気に入ったから自分のも作ってきちゃったと恥ずかしそうに言ってたはるを思い出す。

「お待たせ」
そういって出してくれたショットをグイっと飲み干す

あー、これやっぱ好きだな
自分が好きなの全然知らないけど、
いい感じに酔いが回ってきたからやっぱり寝よう
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