雷獣
「やっぱり寝るわ。」
「そう?じゃ水持っていきなよ」
冷蔵庫から1本水を出してくれる夏惟
「サンキュー、俺は部屋で寝てくる」
夏惟はどうする?帰るか?」
「いや、今日はこのまま寝ていくわ、シャワーだけ借りていいか?」
「あぁ、そこのソファーベットになるやつに変えたからそこで寝て、
タオルはそこら辺にあるの勝手に使っていいわ、部屋着のしまってある場所は
変わってないから」
「あ、キッチンそのままでいいよ、明日片付けようぜ」
んじゃおやすみ~と拓哉は寝室に行った。
夏惟はショットグラスだけ洗うと着替えを取ってシャワーに向かった。
カチャ。
ピアスを外す。ピアスを手に持ちながら思う
記憶を取り戻したわけじゃないってわかってるけど嬉しかった。
はやく、はやく思い出してほしい。
そしてあのことについて教えてほしい。
ピアスを置きシャワーに入る。
頭をタオルで拭きながら冷蔵庫から1本水を出そうと思ったら
リビングで雑魚寝をしていた岳人が起きてきた。
「お、起きたか?」
水いるか?と声をかける
「うん、あれ遥香や拓哉は?」
投げられた水を受け取り一口飲んだ。
「遥香は自分の部屋に帰ったし、拓哉は部屋で寝てるよ」
「もうそんな時間か」
時計を見ると1時を回っていた。