初雪が降るころに・・・
皐月視点


「ッ…なんで…?」

雪乃……

俺の、雪乃……

ずっと、ずぅっと前から俺だけのものだった。

でも、雪乃は、俺にココロを開かない。

それでも良かった。

あいつが俺のものだったから。

なのに……

なのに、突然、あんなやつに連れて行かれて、泣いた?

ありえないだろ?

あいつは、俺の前でも、あの人の前でも泣いたことなんて無い……のに……

あいつは俺が、あの人が手を差し出しても、取らないのに、あの沖田ってやつの手は取った。

ありえない



アリエナイ





嘘だ






雪乃が






俺から







離れていく…?








嫌だ








いやだ








イヤダ










だめ









ツレテイカセナイ









オレノモノダカラ









カエシテモラウ













雪乃……









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