初雪が降るころに・・・
「お願いしますね!!!!!」
思いっきり叫んで俺は雪乃さんが向かった方向へ走り出した。
なにか土方さんが叫んでるけど、まぁ今は無視だ。
なんでもいい
なにが忌み子だ。
雪乃さんが『忌み子』と言われようがどうでもいい。
雪乃さん……雪乃は雪乃だ。
それ以外、なんだっていうんだ。
「ッ!雪乃!!」
見慣れた白い『イロ』
その瞬間、叫んだ。
敬語もさん付けも全部忘れて。
「お…きたさ…」
俺のことを拒否するような瞳。
その奥に縋るような、哀しみが見え隠れする。
それを見た途端、雪乃の身体を抱きしめていた。