初雪が降るころに・・・
着替えが終わり、自分の部屋を出て食事の部屋へと向かう。
部屋に入ると誰も居らず、ただ、1人分の朝餉が用意してあった。
「…いただきます」
癖になっている挨拶。
1人で呟き、モソモソと用意されたものを食べ続ける。
味気のない食事。
それが嫌でたまらないのに変えられない…………
それが、私。
「ごちそうさまでした」
そう、呟き食器を片付ける。
そして、今日の散歩の行き先を考え出した。
「…壬生寺…」
たまたま目に止まった名前。
ここの近くにたくさんの茶屋があったはず…
そう思い出し、今日の行き先が決定した。
今日は、壬生寺方面へ行く!
そして、そそくさと準備を行い、ひっそりと雪乃は出て行った。
「…行ってきます…」
挨拶は忘れずにしていって…