タイガーハート


“『とらっ!』”



ふと、声がした。


パチ、と目を開ける。
そこには誰もいない。

上半身を起こし、枕元の電子時計に目をやる。


午前3時。

「夢…」
心が何かを処理しきれず、しばらく宙を眺める。



空虚感?
切なさ?

この気持ちが何なのか考えることから逃げるように、再び枕へ沈んだ。


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