タイガーハート
『は!?
うそだぁ!!!!』
口をあんぐり開けて、間抜けな声を出す。
『…でも小虎は梨央の事が、』
「好きだって言った?俺が?」
首を横に振り、押し黙る。
心臓の音がうるさい。
こんなにドキドキしながら、伏見も想いを伝えてくれたんだろうか。
そう思うと、とても彼女を愛しく感じた。
「伏見…、
俺の彼女になって。」
彼女がはにかむように笑う。
『うん…っもちろん…っ!』
こうして、俺達は恋人同士になった。
まだお互いがお互いを深く知らない。
けれど、強く惹かれるものが確かにある。
『きっとすぐ噂になるね』
なんて伏見は笑った。