俺様御曹司の悩殺プロポーズ
ダイニングテーブルから、テレビ画面の中の佐川さんを見て、
ただただ、感心して憧れた。
佐川さんのレベルになれば、風原さんの横に並ぶことができる。
モーニング・ウインドの彼の横で、二人でニュースを読み合うこともできるかも……。
そんな淡い期待を抱き、すぐに無理だと諦めた。
東京にいられるのは、後5ヶ月ほどだもの。
そんな短い期間で佐川さんに追いつくなんて、どう頑張っても無理。
でも……私も、風原さんの隣に立ちたいな……。
夕方ニュースを読む、凛とした佐川さんを見ながら、私はそんなことを考えていたけれど、
風原さんは別のことを考えていたみたい。
リモコンをテーブルに置いて、ソファーに腰を下ろした彼は、こう呟いた。
「佐川は、俺よりハードスケジュールだよな……。
昨日は局に泊まったようだし、寝る時間があるのか……」