迷い羊に連れられて
「先生まだ仕事なんですか?」



テーブルの上に山積みになってる資料に視線を向けながら、野々瀬は質問した。



「持ち帰りだけどね。今日早く帰ろうと思ってて向こうでは最低限の仕事しかしてないから。」

「大変ですね。」

「まだ副担だから楽な方だよ。担任持ってる安藤先生なんかはもっと苦労してるし。」



特に差し障りのない話をしたつもりだったが、野々瀬が急に俯いた。



「どうした?元気なさそうだけど。」



少し躊躇ってた様子を見せ、



「高宮先生と安藤先生って付き合っているんですか?」
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