告白作戦っ!
そして翌日。





私は2限目が終わると急いで3階の廊下に向かった。




草壁君が通る前にスタンバイしておかないといけない。






私が到着すると沙耶ちゃんはもう来ていた。




「あたしは教室の入り口付近に立って、草壁君が出てきたら合図するから、あたしの合図を見て走ってきて」


「分かった!全力でぶつかるね」




とにかく草壁君をこかさないと嘘を付かなくてはいけない。






ところで草壁君に手をさしのべたくらいで好きになってくれるの? と核心をついた疑問が頭をよぎる。



でも、今はそんなことを考えている場合じゃない。





私は廊下の曲がり角に姿を隠して沙耶ちゃんを見つめた。




待つこと数分。



沙耶ちゃんの手が大きく振られる。





私は勢いよく走り出す。




後は野となれ山となれ!



今はぶつかるのみ。




「ストップ! ストップ!」




沙耶ちゃんが大きな声で言うが私には聞こえない。






ドシン!!






私は大きく飛ばされ地面にうつ伏せにこけた。

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