元姫VS現姫






瑞『私なんかが《白姫》になってもいいの?』



舜『いいに決まってるだろ。』


あと、俺はお前にそばにいて欲しいんだ。


舜がボソッと瑞稀に言ったことが聞こえた。



私はこの場にいるのが辛くて、



美『ちょっとしんどいから保健室に行くね?』って言ってしまった。



舜は『あぁ。』とだけ言って瑞稀と話し始めた。



私に付いてきてくれる人なんていない。



皆。瑞稀と話してる。



さっきまで、心配してくれていた千隼と女嫌いの快斗でさえ…。



保健室に着くなり、



声を押し殺して泣いた。



やっぱり、私がここに入るべきではなかった。



まだ《白姫》になって半年ほどなのに…。



離れるのが、遅すぎた……。





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