桜の花が散る頃に
プロローグ
 桜の花が後1ヶ月くらいで散る。
 あと少し。あと少し。あと少しでまた。
 君のいた世界で笑ったこと。君の声。君との思い出たち。この命の大をまた思い出すのだろう。
 智祐。
 正直私は、拾ってくれたこの命をどう使ったらいいのか分からない。
 答えが出てくれない。
 早く気づいてあげればよかったのにね。
「ごめんね」
 声は空に消えて行った。
 また始まりのこの場所で思い出す。
 あれから三年。
 また今日も君が好きだったんだ……。
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